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2008.04.13

「坂本龍一×チベット人歌手Alan」の微妙〜な感じ(5/10追記)

四川省の通称“美人谷”出身のチベット人歌手Alan(アラン)がエイベックスからデビューしたのは昨年のこと。
6月のNHKの環境特番「Save the Future」のイメージソングを歌うことが決定した。プロデュースは坂本龍一。
このすごーく微妙な感じをわかってくれる方は、きっと少ない。でも一応書いておこう^-^;

OngakuzukanYMO時代からずっと聴いてる坂本龍一、通称「教授」。今でもiPodに何曲か入っているが、その中に「Tibetan Dance」という曲がある。たしか1984年にリリースされたこの曲を聴いたとき、僕はまだ「チベット」という言葉を知らなかったように思う。

47years_in_tibet“47 years in Tibet”という、今まさにチベット人たちが背負っている苦難の歴史をまとめたショートフィルムをYouTubeで見かけた。この音楽は…と思ったら、やはり最後に「Ryuichi Sakamoto」というクレジットが出てきた。たしか1999年にはラダックのレーにダライ・ラマ法王を訪ね、「LIFE」というオペラ作品に映像で登場させている。いつだったかのダライ・ラマ来日講演のときも来ていたように思う。

その他にも色々あって、教授=年季の入った親チベット、親ダライ・ラマという図式が頭の中でできあがっていた。六ヶ所村とかLOHASとか、その延長線上で、きっとチベットの人権にも理解があるんだろう、みたいな、いかにもシロートっぽい単純な発想だ。まあ中国絡みのお仕事も多いことだから、普段から何か言うことはないにしても、今回のような事態になれば、さすがに何かアクションがあるんじゃないかと、ちょっと期待していた。

で、Podcast“i-morley”4月1日の回の冒頭に、いきなりその名前が登場した。
池田有希子さん「坂本龍一さんはいらっしゃらないんですか」
湯川れい子さん「断られました」
モーリーさん「断られました!?」
(中略)
湯川さん「私、坂本龍一さんがお断りになった理由は、よくわからないんですけど(略)」

4月8日に記者会見があった「14世ダライ・ラマ法王と中国政府首脳との直接対話を求める声明文」。文化人65人の賛同者の中に名を連ねることを断ったそうだ。この後「群れて何かすることが好きじゃないからでは?」といった発言もあり、個人的な活動をしている可能性は示唆されている。
【この投稿の一番下の2008.05.10追記を参照】

Alan_hitotsuそして、つい昨日知ったのが、NHKの環境特番「Save the Future」でのAlan(ダワ・ドルマ)とのコラボだ。
中国法人ももつエイベックスにとって、Alanがチベット人だというだけでチベット問題と結びつけられるのは心外で、ものすごーく迷惑だろう。Alan本人もかわいそうかも。でも、「中国人」と言わず「チベット民族」を売りにしてデビューした以上、今さら引っ込みはつかない。公式ブログにも故郷のことを案じるファンからのカキコが見られる
まあAlanはエイベックスという枠組みの中にいる限り、「ダライ・ラマをどう思いますか?」なんて質問をされることもないだろうし^-^;チベット問題とは隔離されて温かく見守られ続けるだろう。

一方、教授。なるほどこのタイミングじゃ「賛同者」は無理だろうなあと勝手に納得した次第。
エイベックスなAlanちゃんと組んでFutureをSaveする大切なお仕事があったのだ。
もしかしたら、チベット人Alan×親チベット歴の長い坂本龍一という構図をわざと作って、チベットやダライ・ラマ法王への注目を暗に盛り上げようという計算し尽くされたアーティスティックな手法なのかもしれない、とポジティブに解釈しておきたい。

基本的には日本では、エコは大歓迎でも、直接お金が絡んでくる中国の人権は×というのが現状の模様。
チベットがこんなことになって、その周辺での表現活動を生業とする者にとっては、親中国なのか、そうじゃないのかと問われる「踏み絵」的な状況が続きそうだ。
身の回りでも最近、直前で企画にストップがかかったとか、表現上の横やりが入ったとかいう話をいくつか聞いた。
営業上は、何もしないのが賢いんだろうが、精神衛生上、ていうか人として、なんだかちょっと難しい。
たいして失うもののない僕だってそうなのだから、大勢の人の生活を背負っている立場の皆さんはきっと大変なんだろうなーと思う。

というグダグダな文章のお詫びとして、お口直しにAlanのPVです^-^;

【以下2008.05.10追記】

上記i-morley中の湯川れい子さんの発言の件、やはりモンダイになったらしく、その後、i-morleyのアーカイブから微妙な部分は削除された。その経緯については4月18日のi-morley「チベタン・リレー」で次のように語られている。

モーリーさん「その坂本龍一さんについて、先日、i-morleyがインタビューをした作詞家の湯川れい子さんが、ご自分の声明文ですね、映画監督の龍村監督と共同で声明された、あの文面に賛同の署名をいただきたいと、色んな人に署名をもらったところ、ピーター・バラカンさん、ロバート・ハリスさん、細野晴臣さん、木内みどりさん、などなどがサインをしてくださった。そして発言された、坂本龍一さんは、あの、『NO』というところに丸をしてFAX…」
池田さん「私たち、その理由がとても知りたかったんだよね」
モ「はい。そうなんです」
池「あえてNOって丸を付けるってことは、やはりそういうご意見がおありなんだと思うから、ぜひ聞きたかったの」
モ「そう、そこらへんのニュアンスは如何にということだったんですけども。その後ですね、お話をしていたところ、やりとりをした結果、坂本龍一さんはダライ・ラマ法王の立場を全面的に支持する、つまり、平和的な対話を求める、この一言に尽きるということなんですね」
池「そうよね。だってずっと活動なさってるもんね」
モ「しかるに、自分に送られてきた当初のドラフト、その署名用のドラフトというのは、坂本さんの見解では、中国に対してあまりにも挑発的であると。なので、これはあまりいい結果を生まないと思う。だから、この文面にはサインできない。ということが、NOに丸をしたことの真意だった、とのことなんですね」
池「なるほどね。で、坂本さんは個人でアート活動を、まだ当然展開なさっていて、それを通してチベット支援活動をなさっていると」
モ「アーティストだからできるチベット支援がある、ていうことだと思うんですが、このへんについては、坂本龍一さんご自身にi-morleyに出演をいただいて、お茶しながら、お聞かせいただきたい! これに伴いまして、先に配信しました4月1日のi-morleyの湯川さんが、坂本さんが丸をNOにしたと発言したくだりは、現時点、このタイミング、長野で色々あるタイミングで配信を続けると、ニュアンス上、誤解を招くおそれがあると判断し、i-morleyは当該部分を削除、わからないようにフェードさせました」


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Listed below are links to weblogs that reference 「坂本龍一×チベット人歌手Alan」の微妙〜な感じ(5/10追記):

» untitled [教授のノート / 坂本龍一テーマ別情報アーカイブblog]
たまにお知らせしていました。 最近のチベット問題と坂本龍一について。 坂本龍一さんは、ダライ・ラマ胞の立場を全面的に支持。 平和的な対話を求める。 ということです。 細野さんやピーター・バラカンさんも賛同した 作詞家の湯川れい子さんの「呼びかけ」に不参加の理..... [Read More]

Tracked on 2008.04.23 at 04:56

» 坂本龍一ラジオで反原発を熱く語る [愛と苦悩の日記]
連休中、夜中2時頃まで夜更かししてFMラジオを聴いていたら坂本龍一が出ていて驚いた。その番組で、テレビ朝日系『報道ステーション』で日本の核燃料再処理施設の不備を報道する運動に、坂本龍一自身が深く関わっていたことを熱く語っていた。 日本の原発行政はあまりに情報公開しなさすぎて、かえって反原発勢力を煽るという愚かなことをやっている。 ただ、自分の最近の曲を紹介する音楽番組で、いくら夜中とはいえ反原発に... [Read More]

Tracked on 2008.05.07 at 21:38

Comments

■署名して世界に意志表示■(ドイツの有志が立ち上げました)
2008 For The People Of TIBET
http://www.for-the-people-of-tibet.net/
(ページを開くと音楽が流れ、しばらくすると下の方に記入欄が出てきます)

「世界の人々は彼等の宗教・国そして己々の人生を略奪された時、その事実に目を逸らすべきではありません。チベットの潔白・弾圧されている人々の為に・その名にかけて、私達は此処に署名いたします。」…という内容です。

サイトについての詳しい情報は画面下の表示タグよりアクセスして下さい。
※サイトの信憑性については自己判断でお願いします。過去の投稿から名前はHNでもよいようです。

★自由にコピペして下さい
 現時点で世界各国より一万人以上の署名が寄せられています。是非【JAPAN】からも宜しく!

Posted by: ゆかり | 2008.04.13 at 10:22

アホアホマンなのにはワケがある。

Posted by: 椎茸 | 2008.04.13 at 20:14

はじめて訪れました。「これから大事なテーマだよなあ」と思ったものには、必ず教授が絡んでいる気がします。おそろしいおじさんですね。ここを訪れるような政治に意識の高い層ではなく、おしゃれや美容などに興味のあるような、ごく普通の人たちにこそチベット問題に興味を持って欲しいと思って、以下のようなTシャツを作りました。よかったら見てやってください。
http://eteccate.cart.fc2.com/?ca=6&fcs13=1dfc818e2231642e0fc21b07f9aae7f7

Posted by: nero | 2008.04.13 at 21:09

はじめまして、
Alanを応援している者です。
彼女は、チベット民族の中国人ということで混乱しているに違いないと思います。
その葛藤を音楽に生かしてほしいなと思います。

チベットについて勉強したいと思って、ここにいます。
もしよければ、わたしのブログにリンクをはらせてください。

Posted by: 風狂のRyo | 2008.04.14 at 10:29

??
Alanさんは「チベット族の中国人」なんて自分の事を少しも思っていないと思うが。

 本当は「チベット人」として活動したいが、生活のこともあり、お世話になった方々に迷惑をかけられない事もあり、それで困っているだけだと思う。
アイデンティティの葛藤など無い筈。「チベット人」としか思っていない筈。
あるのは単純な政治的圧力への(大人の話のw)対応苦慮だけだと思う。

「チベット族の中国人」しらっとこんな言葉が出ちゃう事に、チベット問題の本質であると思う。


 なお、坂本教授wはイラク戦争の際、反戦本を著述したが、何故か日本でのみ出版した。彼が居住している、当に当事者の国、米国では一切反戦活動をしていない。
 坂本教授はとってもオリコウさんなのである。お金持ちになるにはオリコウさんでないと駄目。
 皆さんもよく覚えて人生の成功者になって下さい。

Posted by: おせっかい | 2008.04.14 at 15:59

教授はオトナなので、
あれこれ詮索されても仕方ないとして、
Alanは遠くから見守りたいと思いますcat
本人は実はまったく気づいていない、ぐらいのノリで
頑張ってほしい。

Posted by: 長田 | 2008.04.14 at 22:11

やっぱり「ダライ・ラマ万歳」とかコメしたら、
ソコーで消されちゃうんでしょうか。。。

Posted by: mimi | 2008.04.15 at 03:05

ダライ集団の祖国分裂活動に負けず、
チベット民族のために頑張ってください!

なら消されないかな。。。

Posted by: 長田 | 2008.04.16 at 21:16

I am not comfortable to hear "ダライ集団".
そんなこと書かないでよ、長田さん。

Posted by: M&M | 2008.04.16 at 23:18

きっとイカに期待してるんでしょうね。

Posted by: | 2008.04.21 at 10:51

>なお、坂本教授wはイラク戦争の際、反戦本を著述したが、何故か日本でのみ出版した。彼が居住している、当に当事者の国、米国では一切反戦活動をしていない。
 坂本教授はとってもオリコウさんなのである。お金持ちになるにはオリコウさんでないと駄目。

おせっかいさんのこの意見は興味深いなあ。本来左翼、反戦平和団体は中国やアメリカで活動するべきです。命がけで。それが出来ない奴は偽善者。

Posted by: ねこ | 2008.04.21 at 15:27

思ったんですが、坂本龍一がチベットについてコメントしないのは、確かにチベット民族の歌手と仕事をすることがかかわっていると思うのだけれども、それは金儲けのためではないのではないか?と思います。ここで坂本龍一がチベット問題で中国を非難する立場を鮮明にすれば、一緒に仕事をするチベット族も、中国政府から‘同類’とみなされかねないし、それが中国国内に身内を持つ彼らにとって、どれだけの不利になるかを考えた上でのことではないかと思います。
ダライ・ラマの声明でも、今現在多くのチベット民族が中国の支配下にあることに言及して、自制を呼びかけたものがありましたね。
別段情報が豊富でもない素人の期待交じりの推測ですが・・・。

Posted by: | 2008.04.25 at 16:46

ねこさんは「本来左翼、反戦平和団体は中国やアメリカで活動するべきです。命がけで。」と言っておられますが、それは厳しすぎると思います。反戦が命がけだったら、参加出来る人はごく少数になってしまうでしょう。反戦が、戦争反対の意味であれば、「本来」誰でも参加出来るゆるいものであっていいと私は思います。そして、動機も「善」のためだけでなく生活防衛でもいいと思います。

Posted by: sinpenzakki | 2008.04.29 at 20:56

ちなみに私も、中国のSNSでの言動や、ブログ書き込みが仕事(生活の糧)に影響しないか、不安を抱えながら反中共的言動を続けています。

Posted by: sinpenzakki | 2008.04.29 at 21:03

はじめまして。アランさんと教授の事で検索して来ました。
アランさんは解放軍芸術学院を出ていて学生の時、何度も中国人民解放軍総政治部などの下で部隊に従って公演している人だから、独蔵には反対の立場の人でしょう。

今普通に芸能活動出来るチベット族は「全民族が仲良くすればいいと思います」みたいなことを言う人しか表に出て来ませんよ。

聖火リレーの混乱について言及した彼女中国語ブログは削除されていますが、他の中国人のブロガーが転載している物は残ってます。チベットは中国のおかげで発展出来た。みたいな内容です。彼女は日本の芸能人と区別が付かないくらい凄く可愛いのですけどね・・
ttp://blog.sina.com.cn/s/blog_43ae7b1e010093zr.html

Posted by: レン | 2008.05.09 at 23:09

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