チベット人作家トゥンドゥプ・ゲ(端智嘉)特集@雑誌『火鍋子』
今回はこの写真の人が捕まったとか、そういう話ではありません^-^;
『火鍋子』という雑誌で、
チベット人作家トゥンドゥプ・ゲ(トンドゥプジャ)の作品が
初めて日本語で読めるようになりました。
いまチベットで行なわれていることは「文化的虐殺」だと、
ダライ・ラマ法王は言いました。
そうやって滅ぼされそうな危機にあるチベットの文化のうち、
もっとも外国人にわかりにくいのが文学でしょうね。
歌や踊りや絵画や彫刻などと違い、
だれか訳してくれないことには、まったくわかりません。
しかも、チベット語がわかるだけでなく、その世界観に馴染んでいて、
それを外国語で伝えられる人でないと訳せないという、
ものすごく高いハードルがあります。
写真のトゥンドゥプ・ゲ(トンドゥプジャ、端智嘉)はチベットのアムド地方、
中国風にいうと青海省尖扎県出身。
中国で全集も出ている有名な作家です。
1953年生まれ、32歳で練炭自殺!してしまいました。
『火鍋子』(ひなべし)71号(2008年春号)は
3部構成でトゥンドゥプ・ゲを特集してくれています。
(1)代表作(小説)「化身」(トゥルク)の全訳
(2)トゥンドゥプゲについての解説
(3)他の主要作品のあらすじ
「化身」は小説なのでネタバレは避けますが、
大雑把にいうと仏教を茶化す感じです。
仏教を、というか、仏教ふうの古い迷信を、ですね。
普通の若めのチベット人はこういうネタは結構好きだと思うんだけど、
反発する人はするのでしょう。
発表当時(1983年)は問題作だったそうで。
チベット人の作家は大変ですね。
民族の伝統をもちあげすぎると中国に睨まれるし、
中国にこびるとチベット人にウケない。
笑いかエロかファンタジーを織り交ぜて
なんとかバランスをとらなきゃいけないわけです。
そうやって洗練されてきた文学も、
だんだん読む人が減ってしまう、と。
トゥンドゥプ・ゲもきっと、
チベット語ならではの美しい表現で「化身」を書いたのでしょう。
その美しさがわかる若いチベット人が、
アムドになら、まだいるのでしょうか?
3月以降のデモがアムド中心部で妙に盛り上がったのも、
アムド人こそチベット文化の担い手だという自覚と
きっと関係あると思います。
ところで、この『火鍋子』、前から知っていました。
なぜかというと毎号「Cover Story チベットを歩く」という、
大阪工大の川田進先生のすごい連載があるからです。
ラルンガルとかアチェンガルとか、
やたらとツボをおさえた詳細な現地報告が
続々と載るのですから、一部ファンにはたまりませんよ^-^;
バックナンバーも是非どうぞ。
私もごく一部しかもってないですが。
で、『火鍋子』は京都の朋友書店というところが出していて、
ホームページはありませんので、直接問い合わせて下さい。
ちょうどいいページがあったので、リンク貼っておきます。
↓
中国書籍販売店データベース
あと参考までに、中国語のわかる方は↓
トゥンドゥプ・ゲ(端智嘉)の紹介ページ(蔵人文化網)


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